絵本読み聞かせ講師に聞く!「読み聞かせQ&A」part2

子どもに読み聞かせをしてあげたい!でも分からないことだらけ…という方に向け、「みたか・子どもと絵本プロジェクトおななしのたね」代表であり絵本読み聞かせ講座の講師も担当しているAYAKO先生に毎月様々な疑問にお答えいただいています。

今回はこれまでの「読み聞かせQ&A」part2を特集します。
まだまだ暑い日が続き、お家で過ごす時間が多いですね。皆さんとお子さんが読み聞かせを通してより絆を深めてもらえたら嬉しいです。

読み聞かせQ&A 特集 part2

Q.図書館などの読み聞かせに行ってみたいけど、ちゃんと座って聞いてられるか心配です。

A.ちゃんと座っていられなくても大丈夫。行儀よく聞かせるより、絵本の楽しさを経験させてあげてください。

そろそろ読み聞かせやおはなし会に連れて行ってみたいけど、「騒いだらどうしよう」「じっとしていられるかな」と心配でなかなか参加できない人が多いようです。
ですが、ちょっとやそっと騒ぐくらい気にしなくて大丈夫。さすがに大泣きしているのに無理やり参加させ続けるのはかわいそうですが、絵本に夢中になって声を出したり、集中できずにその場を歩き回るくらいは読み手側も想定内です。
行儀よく聞ける子をみると「どうしてうちの子はじっとしていられないのかな」と心配になることもあるでしょうが、はじめから行儀よく聞ける子なんてめったにいません。
それよりも、絵本の楽しさをのびのびと感じさせてください。その経験を重ねるうちに、おはなし会の雰囲気に慣れ、みんなと同じように集中して聞けるようになるので心配はいりません。
先月から図書館のおはなし会も予約不要・人数制限もなくなりました。気軽に参加してみてくださいね。

Q. あかちゃんへの読み聞かせって必要?どんな意味があるの?

A. あかちゃんも4か月ごろになると、ママに笑いかけるなどしてコミュニケーションをとろうとしはじめます。

あかちゃんへ読み聞かせをしてあげると、内容はわからなくても「ママがおはなししてくれているんだな」ととても嬉しい気持ちになります。ママが楽しそうな声でおはなしを聞かせ、あかちゃんは安心して笑い返す。あかちゃんへの読み聞かせには、そんなコミュニケーションを通して絆を深める効果が期待できます。
三鷹市でも、あかちゃんが4か月になるころ「こんにちは赤ちゃん事業」で民生員さんや児童委員さんが絵本を届けてくれます。その頃が読み聞かせをはじめるいいタイミングです。
「まだあかちゃんだから、どうせわからないだろう」と言わず、気軽に絵本通した親子のコミュニケーションを楽しんでみてください。

Q.読み聞かせは何歳まですればいいの?

A. 喜んでくれるうちは何歳まででも読んであげてください。

自分で本を読めるようになった姿を見ると「読み聞かせはそろそろ卒業かな」と思うパパママが少なくありません。ですが、「自分で読む」のと「読んでもらう」では全然違うようです。まず、「文字を読める=(内容を理解して)本を読めるではない」ということが理由の一つです。文字を読めるようになったばかりの子は、その文字を読むことで精いっぱいです。内容を理解して、お話の中に入り込むほどの力がついていないうちは、しっかりと読み聞かせを続けてあげましょう。また、内容を理解した読書ができるようになった子でも、読み聞かせでしか得ることができない世界があります。私事ですが、もうすぐ9歳になる娘は今でも「読み聞かせしようか」というと大喜びしてくれます。そんな娘に「本を自分で読むのと、読んでもらうのって違うの?」と聞いたところ「全然ちがうよ!自分で読むと、お話の中に自分も入っているような感覚。読んでもらうと、本の世界を外から見ているような感覚なの。どちらも楽しいけど、読んでもらった方が世界がひろがるんだよ。」と教えてくれました。
どうやら、自分で読むのと人に読んでもらうのではお話を見る立ち位置(視界)が違うようです。そして、読み聞かせで一番の得るものといえば、やはり親子のコミュニケーションによる心の安定です。いくつになっても、大好きなパパやママに構ってもらってるという実感は、子どもにとってはかけがえのないことです。読み聞かせは「もうしなくていいよ~」と本人が言うまでは、毎日でなくできる時でかまわないので続けてあげることをお勧めします

Q.いろいろな本を読んであげたいのですが、どうしても自分やわが子の好みに偏ってしまいます。

A.「子どもが好む絵本」や「長く多くの人に愛されている絵本」を選んであげるのはいかがでしょうか

絵本を選ぶ際、聞き手や読み手が気に入っている本を選ぶことはとても大切なことです。ですが、やはりいろいろな絵本の世界を見せてあげたいですよね。
そんなときは、「子どもが好む絵本」や「長く多くの人に愛されている絵本」を選んであげるのはいかがでしょうか。「子どもが好む絵本」を選ぶコツは、図書館でちょっと破損していたり古ぼけている本を見つけることです。その傷は多くの子どもたちが手に取り、読み込んだ「証拠」の可能性が高いのです。
また、「長く愛されている絵本」を見つけるコツは、「初版」の年と「第何刷発行」なのかを見ることです。第何刷かを確認することで、その本が何回完売して増刷したかがわかります。長い間、何度も増刷された本は、「長く愛されている絵本」の証拠です。絵本選びに行き詰ったときや、少し余裕があるとき、新しい絵本に出会いたいとき、ぜひ試してみてください

A.毎月図書館で紹介している「今月のテーマ」から選んでみるのもおススメです。

三鷹市の図書館では、毎月その月のテーマが決められていて、テーマに沿った絵本が図書館内で見やすく紹介されています。
各図書館で行われるおはなし会でも、その月のテーマに沿った絵本も紹介されるので参考になるかもしれません。
また、図書館のHPでは、年齢別の「おすすめ本」も紹介されています。
時間があるときにちらっと見て、そのまま貸出予約をすると便利です。
様々な絵本との出会いが、お子さんの世界を広げます。是非幅広いジャンルの絵本にチャレンジしてみてくださいね。
三鷹市立図書館HPはこちら

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