
ジブリで楽しむXmas ~「山脇百合子の仕事部屋」展のご案内~
秋も一段と深まり、冬の足音が近づいてきましたね。
Xmasに向けて街も色づきはじめた頃、三鷹の森ジブリ美術館でもクリスマス装飾と共に素敵な展示がはじまりました。
皆さんがきっと一度は読んだことがあるであろう『ぐりとぐら』の絵を担当した山脇百合子さんの仕事部屋を再現するとともにその人柄、人生、功績を紹介する「山脇百合子の仕事部屋」展~ごちゃごちゃから見えるもの~の内覧会にお邪魔してきたのでその魅力を紹介させて頂きます。

スタジオジブリと山脇百合子さん姉妹との出会い
ぼくらの なまえは ぐりとぐら
このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら
『ぐりとぐら』の絵本に出てくるこの歌を一緒に口ずさんだ思い出があるかたも多いのではないのでしょうか?

実はスタジオジブリが『となりのトトロ』制作時に、子どもが口ずさめる歌が欲しい!という想いから、山脇さんのお姉さんであり、『ぐりとぐら』の作者:中川李枝子さんに作詞をお願いした所から、姉妹とのお付き合いが始まったそうです。
あるこう あるこう わたしはげんき
あるくの だいすき どんどんいこう
さかみち トンネル くさっぱら
いっぽんばしに でこぼこじゃりみち
くものすくぐって くだりみち
そうして生まれたこの【さんぽ】という曲は、映画と共にこれまで数えきれない程の子ども達に愛され続けていますね。
以降、姉妹の共同作品童話『いやいやえん』に収められている「くじらとり」がスタジオジブリにより映像化され、絵本『たからさがし』も三鷹の森ジブリ美術館の短編上映作品に加わりました。
宮﨑駿監督は、子どもたちの生活と空想がさかいめなしにまじりあっている素晴らしい絵本の世界観を損なわないよう最大限に工夫して映像化されたそうです。

なぜ、百合子さんの仕事部屋を展示するのか
25年前、ジブリ美術館建設時に宮﨑駿監督と三鷹の森ジブリ美術館館長安西香月さんが山脇百合子さんの自宅を訪れ仕事部屋を見せてもらった際、好きなものや宝物で溢れかえる部屋で百合子さんは1つ1つを愛おしそうに説明をしてくれたそうです。ジブリ美術館の常設展示予定であった「少年の部屋」に通ずるその“ごちゃごちゃ”な部屋は、想像力や新たなイメージが湧く原点であると感じ、誰からも愛される”あの絵”を生んだ百合子さんの人柄と仕事部屋を紹介したいと安西館長は長年構想されていたそうです。

今回の企画展示では
展示室第1室: 百合子さんが実際に使用されていた仕事部屋の再現、映像による「そらいのろのたね」の紹介
展示室第2室: 子どもたちのために描いた絵、版画・編み物・刺繍・キルトなどの趣味で作成した作品、筆まめで有名な百合子さんが送ったお便り、翻訳本やイラストとしての仕事
土星座: 短編アニメーション『くじらとり』『たからさがし』の上映
1階北側廊下: 年代別ヒストリー
2階ギャラリー: 書籍閲覧コーナー

と全館を使用して山脇百合子さんの膨大な仕事の世界を紹介しています。
高校生の頃から、60年に渡り画業生活を送られてきた百合子さんの部屋・作品からはその温かな人柄が感じられます。まだまだ女性が家庭を支えながら仕事をするのは難しかったであろう時代にどのように両立されていたのか頭が下がる気持ちですが、展示を見れば見るほど生活と作品が切り離されることなく、すべてが百合子さんの一部として自然に関わっていたように感じます。毎日の暮らしを丁寧に楽しんでいたからこそ、温かな作品が生まれていったのではないでしょうか。
百合子さんの絵から伝わるもの
「山脇百合子さんはお話の内容を最もよく表現するために、画材の選択や書き方を熟考されています。それは読み手の子どもが文章だけではわからないところを、挿絵が伝えてくれた経験を持っていたからです。登場人物の気分が絵になっているのが決して説明的ではなく、子どもが見ているであろう世界をユーモアも交えて語りかけてくれ、力強さや繊細さ、寂しげ、ハツラツさなど、伝えたいことを描き分けるテクニックは、百合子さんの絵の特徴となっています。」(展示パネルより)
安西館長は、子どもが友達と思いっきりジャンプをしている絵を例に「大きくジャンプするとき、こんな体形ではないんですよ。でも、子どもの気持ちとしてはこんな風に空中を大きく横切るつもりできっと飛んでいるんですよね。」とより分かりやすく解説してくださいました。

この話を聞き、なぜ子どもが何度も「ぐりとぐら」の絵本を繰り返し読みたがるのか少し理解できたような気がします。子どもを良く観察し描かれている、動きに感情が乗っている絵は、心地よい文と共にダイレクトに子どもの心へ届き絵本の世界(イマジネーションの世界)へ容易に連れて行ってくれるのだと思います。
館長からは膨大な展示作品の中から是非お気に入りを見つけてみて下さいとおススメがありました。
きっと百合子さんの部屋、そして数々の展示作品にはたくさんの小さな煌めきが隠れています。
お子さんと一緒にはもちろんですが、大人だけでゆっくり堪能することもおススメします。

ジブリ美術館のXmas
三鷹の森ジブリ美術館のクリスマス装飾が今年もはじまりました。
ジブリのクリスマスはその場を灯すような温かな装飾で、そこにいるだけで心がワクワクしてくるような魔法の力を持っています。

いつもの展示の中にも、小さなクリスマスがたくさん隠れているので、是非お子さんと一緒に探してみて下さい。

※クリスマス装飾期間は12月26日(金)までです。
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ジブリ美術館予約方法
三鷹の森ジブリ美術館のチケット(ローチケ一般発売)は日時指定の完全予約制となっていて、毎月10日の10時~、翌月1カ月分が販売されます。
⇒ローチケwebサイト
三鷹市および近隣市民枠
ローチケ一般発売のほか、地域のかたにより親しんでもらえるようにと三鷹市・近隣市(武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市・府中市)に在住、在勤、在学のかた向けの枠が設けられており、一般販売とは別に、チケットを購入することができます。三鷹の森ジブリ美術館へ入場するご本人が身分証明書をご持参の上、三鷹駅南口のみたか観光案内所でご購入ください。
⇒みたか都市観光協会

| 『山脇百合子の仕事部屋』展~ごちゃごちゃから見えるもの~ |
| 2025年11月19日(水)~2027年5月(予定) |
| 土星座上映作品 「くじらとり」 〈11月19日~12月26日〉 「たからさがし」〈1月3日~1月31日〉 ※ミュージアムショップ「マンマユート」で企画展関連グッズ(シール・マスキングテープ・ノート・ダイカットメモ・ぬいぐるみなど販売中!) |
©Kentaro Yamawaki ©Akemi Yoshihara
| 三鷹の森ジブリ美術館 GHIBLI MUSEUM, MITAKA |
| 〒181-0013 東京都三鷹市下連雀1丁目1-83(都立井の頭恩賜公園西園内) |
| [アクセス] 三鷹の森ジブリ美術館は、JR三鷹駅南口から玉川上水沿いをゆっくり歩いて約15分です。 玉川上水沿いには、美術館の方向を指し示す案内看板があります。 また、三鷹駅南口からコミュニティバスを利用すると約5分です。 三鷹駅へは、新宿駅からJR中央線の快速で20分です。 |
| [URL]三鷹の森ジブリ美術館 |
©Museo d’Arte Ghibli_ ©Studio Ghibili






